イントロダクション
心電図のQT間隔を延長させる可能性のある膨大な薬物候補のコンパウンドのスクリーニングを行うにあたり、従来の電気生理学的手法(細胞内アクションポテンシャル記録法)は一日にわずかなデータしか取得できず、主要な安全性薬理試験のスループット制限要素となっています。
近年、マルチ電極アレーディッシュの上に直接培養した心筋から細胞外アクションポテンシャルを記録するという画期的な手法が発表されました。
この手法は培養と記録を同じディッシュの上で行います。
パッチクランプ法やイントラ電極記録法は侵襲的な手法で細胞膜を破る必要がありますが、細胞外(エクストラ)記録法は電極を細胞膜に密接させてアクションポテンシャルを記録します。
この手法は単極のガラス電極でもマルチ電極アレーディッシュを用いても行えます。
電気生理学の分野で信頼性の高い生体電位測定システムとしての地位を確立したマルチ電極アレーディッシュの技術から新たな製品が誕生しました…それがQTスクリーンです!!
右下の写真は、QTスクリーン用の「QTウェルプレート」です。
QTウェルプレートは各ウェルの底に記録電極とリファレンス電極を備えた96ウェルプレートで、この上で心筋の培養を行います。
QTウェルプレートは抜群の生体親和性を誇ります。
ペーシング用の刺激電極を備えたタイプもございます。
培養開始から2~3日後培養心筋は自発でビートを開始します。
QTスクリーンはローコストなのでランニングコストは他のスクリーニングシステムと比較し大変安価です。
QTウェルプレートの電極から記録される細胞外フィールドアクションポテンシャル(fAP)の形状は細胞内アクションポテンシャル(AP)の形状と異なりますが、APの構成要素をすべて反映し薬理学的な特徴づけが可能です。
QT間隔延長の可能性の判断は心室細胞のアクションポテンシャルデュレーション(APD)が重要なパラメータとなります。
QTスクリーンではAPDをフィールドアクションポテンシャルデュレーション(fAPD)として記録します。
QT間隔を延長させる薬物としてよく知られたものに対してQTスクリーンで試験を行ったところ、結果は従来の方法によるものと一致しました。
波形の解釈についての詳細は「信号の解析」のページをご参照下さい。
●QTスクリーンPDFカタログ(日本語版・980KB)
●QTスクリーンPDFカタログ(英語版・126KB)
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